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日本ガイシ (2017年7月版)
本社所在地 |
〒467-8530 名古屋市瑞穂区須田町2−56 |
設立 |
1919年5月5日 |
ホームページ |
http://www.ngk.co.jp/ |
2017年3月期
資本金(連結) |
69,849百万円 |
自己資本比率 |
54.9% |
従業員数(連結) |
17,517人 |
連結事業構成 |
【連結事業】電力関連13(-13)、セラミックス61(26)、エレクトロニクス26(5)【海外】72(2017.3) |
株式上場 |
東証1部、名証1部 |
売買単位 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
(株) |
6/30終値 |
18/3期(予) |
予想 |
(連)17/3 |
実績 |
18/3期(予) |
予想 |
100 |
2,239 |
139.9 |
16.0 |
1,296 |
1.73 |
42.0 |
1.88% |
※1株純利益(予想)・1株純資産(実績)・1株配当金(予想)の各数値は円単位。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略
1株純利益(赤字&未発表は非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表は非表示)は2017年6月30日時点の会社予想
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展望
- GPFなど環境関連製品の伸びに期待
- 名古屋市瑞穂区に本社を置く環境関連製品などで強みを持つグローバル企業。2017年3月期の部門別連結営業利益構成比(調整額除く)は電力関連事業(がいし、電力貯蔵用NAS電池等)マイナス10.5%、セラミックス事業(自動車用セラミックス製品等)102.2%、エレクトロニクス事業(半導体製造装置用セラミックス製品、電子部品、ベリリウム銅製品等)8.3%。同期の地域別売上高構成比(顧客の所在地を基礎)は日本28.2%、米国21.5%、ドイツ10.3%、欧州(ドイツ除く)11.5%、中国11.2%、アジア(日中除く)12.8%など。18年3月期の会社予想の連結営業利益は670億円(前期比6.0%増)の見通しだ。
主力となるセラミックス事業の主要製品としては以下のものがある。「ハニセラム」は自動車の排ガス中に含まれる一酸化炭素や窒素酸化物などの有害成分を浄化する触媒担体用セラミックスだ。「DPF」(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)はディーゼルエンジンの排ガス中のPM(粒子状物質)を除去するセラミックフィルターであり、炭化ケイ素製とコージェライト製の2種類を生産している。ハニカム(ハチの巣)構造の穴の出入口を交互にふさぐことで、セラミックスの薄壁をフィルターとして使用し、排ガス中のPMを捕集する。炭化ケイ素製はコージェライト製よりさらに耐熱性に優れるため、主に使用条件の厳しい乗用車に使われている。「NOxセンサー」は排気ガス中の有害成分であるNOx(窒素酸化物)の量を計測する装置だ。
今後、大きく伸びる可能性があるのは「GPF」(ガソリン・パティキュレート・フィルター)であろう。GPFはガソリンエンジンの排ガス中のPMを除去するセラミックフィルターであり、素材には軽量で耐熱衝撃性に優れるコージェライトを使用している。世界で最も厳しい欧州の環境基準となる「ユーロ6」が今年9月から一層、強化される予定になっており、ディーゼル車が中心であったPM規制はガソリン車にも徐々に適用される見通しだ。中国、インドなどでは大気汚染が深刻であり、PM規制が大幅に強化される可能性が高いことから、GPFへの需要は飛躍的に拡大することが予想される。GPFなど有力な環境関連製品を有する同社の成長性に注目したい。
(北川 彰男)
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