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壱番屋 (2024年10月版)
2024年3月期
資本金(連結) |
15億327万円 |
自己資本比率 |
70.22% |
従業員数(連結) |
1,175名 |
連結事業構成 |
【連結事業】カレー直営店31、カレーFC向63、新業態4、他1【海外】17(2024.2) |
株式上場 |
東証プライム,名証プレミア |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
9/30終値 |
25/3期(予) |
予想 |
(連)24/3 |
実績 |
25/3期(予) |
予想 |
|
|
1,041 |
19.4 |
53.6 |
194 |
5.37 |
16.0 |
1.54% |
1,248 |
980 |
※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略。
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は、2024年9月30日時点の会社予想。
※(株)壱番屋の1株純資産は、24/3期の1:5の株式分割を考慮して記載。年初来高値・安値は分割後で記載。
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展望
- 食で世界を目指す
- 一宮市に本社を置く同社は、「ココイチ」で知られるカレー専門チェーン。1978年名古屋市郊外に「カレーハウスCoCo壱番屋」をオープン、81年社員への暖簾分け制度を開始し、94年には全国47都道府県下に出店、海外進出も開始した。2000年株式公開、04年東証・名証2部、翌年1部に上場し、15年にはハウス食品グループ本社の子会社となり、現在、国内1,244(うち直営127)と海外213の店舗数でカレーレストランチェーン世界一を誇る。
24年3-5月期の国内店舗売上は全店ベースで好調に推移し、客数も期間限定メニューや限定商品の販売で増加した。海外は、米国は堅調に推移したものの、中国の不採算店舗撤退や、タイ、韓国の売上減少で、前年を下回った。全体では、感染症後の人流回復で売上高は前年を上回るものの、食材等の仕入価格や、人件費・物流費等の上昇で、前年を下回る結果となった。今期は国内22、海外19店舗の純増と、8 月のメニュー価格改定で、増収増益を目指す。
同社には創業当時から続く、店舗運営を一から学び、経営能力を身につけた人材だけが独立できる社員独立制度(ブルームシステム)があり、企業理念と店舗運営のノウハウを身につけた556人(24年2月末現在)がフランチャイズオーナーとして経営にあたっている。また、変わらぬ味を提供するため、ソースは自社工場で製造、安定供給しており、ポーク、ビーフ、甘口ポークなど5種類のソースをベースに、辛さ、トッピングなどの多様なカスタマイズとメニューが特色である。
同社は、長期ビジョン2030として10の重点項目を定めており、①店の魅力向上と顧客の期待を超える変革で、各店舗の売上と客数の前年対比+1%にこだわりぬく。②各加盟店のために、魅力ある商品やFCパッケージを提案し、チェーン全体の収益底上げに注力。③多様なニーズに対応する個性ある店づくり。④これまでと異なるジャンルやメニューに挑戦、新業態の開発と展開に取り組む。⑤「ココイチ」のカレーライスと接客サービスの世界進出。⑥米などのアグリ事業への戦略的チャレンジ。⑦IT技術活用で、労働生産性向上と待遇面の継続的向上をめざす。などを掲げて、環境変化に対応しながら顧客の期待を超えた価値ある商品・サービスの提供を志向する。
カレーを中心として、積極的な海外展開をめざす同社のこれからに注目したい。
(戸谷慈伸)
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