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(株)スズケン (2024年9月版)
2024年3月期
資本金(連結) |
13,546百万円 |
自己資本比率 |
33.88% |
従業員数(連結) |
13,086名 |
連結事業構成 |
【連結事業】医薬品卸売94(1)、医薬品製造0(3)、保険薬局4(2)、医療関連サービス等1(0)(2024.3) |
株式上場 |
東証プライム,名証プレミア,札証 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
8/30終値 |
25/3期(予) |
予想 |
(連)24/3 |
実績 |
25/3期(予) |
予想 |
|
|
5,160 |
386.4 |
13.4 |
5,362 |
0.96 |
100.0 |
1.94% |
5,549 |
4,358 |
※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略。
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は、2024年8月30日時点の会社予想。
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展望
- 健康創造企業を目指す
- 名古屋市に本社を置く同社は、医療用医薬品の卸売を中心に、医薬品の開発・製造、メーカー支援、保険薬局、介護など、医療と健康に関わる事業を展開する。1932年個人商店として創業後は、53年ヘルスケア製品開発とともに多角化に乗り出し、70年代には海外進出と医療機器製造を開始、80年代に診断薬分野参入とともに、全国展開を目指した。95年東証・名証2部、97年1部上場後は、全国各地の医薬品卸業者との合併・子会社化により、2006年医薬品卸として初の全都道府県に営業拠点を設置した。現在は、全国の各拠点から約20万件の卸売事業者に約64,000品目の医薬品等を卸している。
24/4-6月期事業別売上高構成比は、医薬品卸売82.8%、ヘルスケア製品開発2.0%、地域医療介護支援3.4%、医療関連サービス11.8%であった。同期は、医療用医薬品が伸長し、スペシャリティ医薬品等の新薬が寄与、適正利益確保の結果、増収増益となった。
主力の医薬品卸売は、内外約1,000社の医薬品・医療機器メーカー等から医療用医薬品・診断薬、医療機器・医療材料等を仕入れ、全国の医療機関や保険薬局向けに供給する。
同社は、厳格な品質管理をめざして業界に先駆け、メーカー物流の受託を実施するほか、スペシャリティ医薬品のトレーサビリティ・システム「キュービックス」によって、ロット番号と有効期限の一元管理を実施するなど、医薬品の流通経路を明確化することで、世界基準にも準拠する高い流通品質を誇る。また、担当者による地域密着の「スマイル活動」により、顧客である医療機関、保険薬局、医療従事者とのネットワークと信頼関係を築き、安心・安全かつ安定的に医薬品を供給する。
同社は現在、取扱品目の売上とシェアに連動する形で変化しやすい収益構造のため、多様な企業との協業や、スペシャリティ医薬品の流通強化など、新たな収益モデル構築に取り組む。具体的には、「キュービックス」の各地域中核病院への導入や、発注後の医薬品の納期や代替品在庫がインターネット上で確認できる「納品予定アプリ」を昨年5月に導入、10月には需要予測をサポートする「発注提案アプリ」を導入した。今年4月には、最新ロボット技術を駆使した自動化・省人化の「首都圏物流センター」も稼働させている。
創立100周年に向けて、「既存事業の変革」と「新たな成長事業の準備」に取り組む同社に注目したい。
(戸谷 慈伸)
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