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CKD (2024年8月版)
2024年3月期
資本金(連結) |
11,016百万円 |
自己資本比率 |
61.98% |
従業員数(連結) |
4,645名 |
連結事業構成 |
【連結事業】自動機械13(17)、機器87(13)【海外】35(2024.3) |
株式上場 |
東証プライム,名証プレミア |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
7/31終値 |
25/3期(予) |
予想 |
(連)24/3 |
実績 |
25/3期(予) |
予想 |
|
|
3,025 |
176.1 |
17.1 |
1,934 |
1.56 |
71.0 |
2.35% |
3.590 |
2,299 |
※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略。
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は、2024年6月28日時点の会社予想。
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展望
- 「モノ売り」から「コト売り」へ
- 本社を小牧市に置く同社は、自動化と流体制御技術を基盤とする機械・機器メーカー。1943年航空機の電機部品で創業し、終戦後に真空管自動製造装置メーカーへと転換、培った技術で部品を内製化、開発・製造・販売を開始した。62年名証2部、71年同1部上場後、79年東証1部に上場した。80年代には海外進出とともに世界に向け生産・販売拠点を拡大した。現在では、50万超の商品ラインナップを誇る。
2024年3月期部門別売上高構成比(調整額除く)は、自動機械13.1%、機器86.9%。同地域別では、日本65.0%、中国16.9%、その他アジア12.4%、その他5.7%であった。同期は、産業機械向け二次電池製造システムや、三次元はんだ印刷検査機が増加したが、コロナ特需の反動でPCや半導体製造装置向け需要が減少した。今期については、自動化・省人化需要が底堅く推移し、年後半の半導体設備投資の回復を見込み増収増益を予想している。
同社は、自動化技術を基盤に空気圧を利用する駆動機器や電動機器、空気や水・ガス・蒸気・油などの流体制御技術を活用したユニットを得意としており、システム開発で世界のモノづくりの現場を支えるとともに、電子デバイス向けにも最先端プロセス制御の提供に取り組む。同社の強みは、自動機械装置と機器製品事業のシナジーを発揮できる点で、自動機械の組立技術と豊富な機器のラインナップとの組み合わせにより、顧客課題対応を可能にする。
同社は今後、半導体、電池、電動事業を注力分野として、将来を想定した生産体制の強化に取り組む。半導体分野では、国内東北工場の増設と北陸工場を竣工し、海外ではアジアを重点としてインドに工場を竣工、マレーシアでも年内に予定する。電池分野では、二次電池向け自動機(電池用巻回機)と、機器(電池製造工程対応品)で受注拡大を狙うほか、電動×空気圧×画像検査を一括制御するプラットフォームや、作業性改善の助力装置、精密制御による半導体先端プロセス対応などの新事業・新分野に注力する。同社は、これまでのハード単体の「モノ売り」から、課題解決のソリューションを提供する「コト売り」へとビジネスモデル変革を推進し、ハード(自動化・流体制御)とソフト(デジタル技術)の融合による価値創出をめざす。
技術のシナジー効果で、成長をめざす同社の今後に注目したい。
(戸谷 慈伸)
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