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トーカイ (2024年6月版)
2024年3月期
資本金(連結) |
8,108百万円 |
自己資本比率 |
74.99% |
従業員数(連結) |
4,292人 |
連結事業構成 |
【連結事業】健康生活サービス52(10)、調剤サービス38(5)、環境サービス10(8)、他0(8)(2023.3) |
株式上場 |
東証プライム |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
5/31終値 |
25/3期(予) |
予想 |
(連)24/3 |
実績 |
25/3期(予) |
予想 |
|
|
2,099 |
158.5 |
13.2 |
2,448 |
0.86 |
58.0 |
2.76% |
2,240 |
2,015 |
※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略。
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は、2024年5月31日時点の会社予想
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展望
- 「総合ヘルスケア企業」をめざす
- 岐阜市が本社の同社は、病院やホテル向けリネンサプライ大手。1955年工事現場の貸布団業で創業、62年病院用寝具のレンタルをはじめ、68年リースキン事業を開始した。75年現在の社名に変更後、88年名証二部に上場、調剤薬局や介護用品、宿泊施設へのレンタルなど事業を拡大した。2011年東証1部に上場し、昨年3月末現在、関東以西を中心にリネン工場9拠点で3,600件以上の病院・介護施設に提供する。
2024年3月期事業別売上高構成比(その他、調整額除く)は、健康生活サービス51.6%、調剤サービス37.5%、環境サービス10.9%であった。前期は、介護用品レンタルや、病院関連の「入院セット」が好調に推移したほか、観光需要に伴いホテル等の稼働率回復も寄与したうえ、クリーニング設備製造が伸長した。
柱となる健康生活サービスは、主に病院関連、介護用品レンタル、寝具・リネンサプライ、給食、クリーニング設備の製造・販売など。調剤サービスは、医療機関の周辺に「タンポポ薬局」を154店舗(24年3月期末)展開。環境サービスは、リースキンやビルメンテナンス、次世代エネルギーなどを展開する。
病院関連は、寝具・白衣等のレンタルやリネンサプライ、看護補助、医療周辺業務などをワンストップで受託し、医療機関の運営をサポート、介護福祉施設でも同様のサービスを提供する。寝具やリネンサプライは、病院はじめ旅館・ホテルや企業・団体の研修施設など様々な施設をサポートし、培ったノウハウと衛生・環境に配慮した専用工場で、高品質なリネン用品をクリーニングして安定供給する。
今後の事業戦略として、地域一番の信頼あるサービス事業者を目指し、医療周辺サービスの提供体制の強化と、同社独自の「入院セット」や「ネクサージ(手術用リネンのリユースシステム)」の高付加価値化や差別化を図るとともに、シルバー事業への取り組みを強化し、新たな在宅サービスの開発と事業化に取り組む。
同社は、医療と介護をつなぐ役割を担いながら、循環型社会に適うレンタルの事業モデルを今後の戦略として考えている。高齢化社会の中、医療・介護のインフラサービスは、病院から在宅への流れが加速するとみており、国の地域包括ケアシステムに準ずる「総合ヘルスケア企業」として成長をめざす。
循環型および高齢化社会を見据えた、同社の今後の展開に注目したい。
(戸谷 慈伸)
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