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萩原電気ホールディングス (2023年11月版)
2023年3月期
資本金(連結) |
4,361百万円 |
自己資本比率 |
38.85% |
従業員数(連結) |
717人 |
連結事業構成 |
【連結事業】デバイス85(3)、ソリューション15(8)【海外】26(2023.3) |
株式上場 |
東証プライム,名証プレミア |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
10/31終値 |
24/3期(予) |
予想 |
(連)23/3 |
実績 |
24/3期(予) |
予想 |
|
|
4,320 |
414.2 |
10.4 |
4,673 |
0.92 |
145.0 |
3.36% |
4,460 |
2,381 |
※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略。
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は、2023年10月31日時点の会社予想
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展望
- 先進エレクトロニクス技術商社
- 名古屋市東区に本社を置く同社は、電子デバイスや電子機器、FA機器の製造販売を中心とした商社。1948年に創業、自動車のエレクトロニクス化の波とともに売上を拡大、95年に株式公開した。2000年代に入り、海外展開とともに14年東証・名証2部に上場、同年1部に指定替えし、18年改称とともに持ち株会社化した。同社は現在、社員の3分の1近くが技術者の商社である。
23年4-6月期事業別売上高構成比(調整額除く)は、デバイス事業87.2%、ソリューション事業12.8%であった。デバイスは、自動車関連を中心とした半導体や電子部品の販売、組込ソフトウェア・ハードウェア開発支援等の技術サポートを行い、ソリューションは、製造業向けITや計測・組込機器の販売、ITプラットフォーム基盤提案や、自動化・省力化システムや産業用コンピュータの設計・開発・製造・販売を行う。
22年3月期のデバイスの得意先は、デンソー51.4%、東海理化3.4%、その他15.6%、海外拠点得意先29.6%。地域別は、日本70.4%、アジア15.4%、アメリカ12.2%、欧州2.4%となっている。主要取引先の自動車関連が、半導体不足緩和により生産が回復、半導体・電子部品の需要増になったうえ、アジアをはじめとした海外の商流移管や、円安による積み上げ効果で大きく伸長した。ソリューションの業種別は、自動車31.5%、FA・産業機器52.0%、その他16.5%で、搬送・半導体設備関連ユーザーの好調を背景に、組込ビジネスが好調で、計測・FAもM&Aにより増加した。今期も、自動車生産台数の回復を背景に、増収増益を見込んでいる。
同社は、中期経営計画で新しい価値の創造と、経営基盤強化による企業価値の最大化を目指す。重点施策として、①コア事業の拡大、②新高付加価値事業創出、③事業基盤強化、④企業価値向上を掲げる。①では、デバイス部門の車載SoC事業の拡大と、ソフトウェア・エンジニアリングの確立をめざし、エンジニアリングビジネスでは、先端エンジニアリング技術を有する企業のM&Aを実施。同時に、ソリューション部門のDXファクトリー統合サービスの提供と、海外事業の拡大をめざす。同社は現時点で、目標額を前倒しで達成しており、目標額を新たに引き上げた。
先進エレクトロニクスで、サプライチェーン安定化と製造業への貢献をめざす同社に注目したい。
(戸谷 慈伸)
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