ホーム > 証券展望・キムラレポート > 過去レポート一覧 | 2022年2月版
スター精密 (2022年2月版)
2020年12月期
資本金(連結) |
12,721百万円 |
自己資本比率 |
68.2% |
従業員数(連結) |
1,442人 |
連結事業構成 |
【連結事業】特機26(13)、工作機械72(8)、精密部品2(9)【海外】87(2020.12) |
株式上場 |
東証1部 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
1/31終値 |
21/12期(予) |
予想 |
(連)20/12 |
実績 |
21/12期(予) |
予想 |
|
|
1,447 |
144.4 |
10.0 |
1,383 |
1.05 |
58.0 |
4.01% |
1,893 |
1,390 |
※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略。
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は2022年1月31日時点の会社予想。
※スター精密は12月期決算、予想1株益・1株配当金は21/12期、1株純資産は20/12期。
PAGE TOP
展望
- 小型精密加工・組立をコアに
- 同社は、静岡市に本社を置く小型精密加工・組立を中心とする工作機械メーカー。1950年、腕時計、カメラ用部品等の製造、販売を目的に(株)スター製作所を設立、65年スター精密(株)に社名変更した。70年代に入り、CNC自動旋盤や小型プリンターの製造、販売を開始、81年名証2部、90年に東証1部に上場した。「スイス型自動旋盤」をはじめ、機械の改良、改造で自社開発製品の事業領域を広げている。
2021年1-9月期の事業別売上高構成比は、工作機械74.3%、特機25.7%であった。工作機械部門は、CNC自動旋盤が米国で幅広い業種に、欧州および国内では自動車関連に好調で、アジアでも中国の通信、自動車関連中心に順調な回復となった。特機部門は、小型プリンターが米国フードデリバリー向けに、国内ではmPOS向け(スマホ、タブレット向けクレジットカード決済システム)の需要が好調に推移した。
同社が挙げる強みは、70年間にわたる精度の追求と、電気・情報工学などの技術の蓄積によって鍛え上げられた技術力である。
機械事業部では、高機能化が進むデジタル機器など、高精度で小型化が必要とされる加工ニーズに対応する製品づくりをめざしている。同社の主力製品であるスイス型自動旋盤が自動車、医療、時計など超精密加工分野で世界のものづくりを支えるなか、主力以外の製品開発にも傾注している。
特機事業部の小型プリンターはPOS用プリンターとして広く利用され、KIOSK用、海外の宝くじ発券用など、コンパクトでありながら高速印字が可能なことで、世界中から高評価を得ており、幅広い分野で活躍する。また小型プリンターやカードリーダーライターは、スーパーやレストラン、中小小売店など、それぞれの使用形態に対応することが可能で、タブレットやシステムとの連動を含め、同社考案のソリューションも同時に提供する。
また同社は、60年代にいち早く海外へ進出、海外売上高比率87%、グループ人員の約6割を海外グループ会社が占め、現地のニーズに合わせた製品とサービスの提供を行う体制を完備している。この2月には、中国向け工作機械の生産能力増強のため、大連工場の拡張を予定している。
⼩型精密加⼯・組⽴をコアとする技術集団として、成⻑分野と成⻑エリアで事業展開を⽬指す同社に注目したい。
(戸谷 慈伸)
COPYRIGHT © KIMURA SECURITIES CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED.