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ニチハ (2021年12月版)
本社所在地 |
〒460-8610 名古屋市中区錦2−18−19 三井住友銀行名古屋ビル |
設立 |
1956年6月25日 |
ホームページ |
https://www.nichiha.co.jp/ |
2021年3月期
資本金(連結) |
8,136百万円 |
自己資本比率 |
69.0% |
従業員数(連結) |
2,966人 |
連結事業構成 |
【連結事業】外装材92(14)、他8(0)【海外】15(2021.3) |
株式上場 |
東証1部,名証1部 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
11/30終値 |
22/3期(予) |
予想 |
(連)21/3 |
実績 |
22/3期(予) |
予想 |
|
|
2,791 |
237.6 |
11.7 |
2,783 |
1.00 |
84.0 |
3.01% |
3,565 |
2,745 |
※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略。
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は2021年11月30日時点の会社予想。
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展望
- 「建物の壁材」で世界をめざす
- 同社は、窯業系の外装材の最大手である。繊維板の製造販売を目的に「日本ハードボード工業株式会社」として1956年設立された。その後、石綿を使わない窯業系サイディングを開発し、住宅事業に進出「モエンサイディング」の生産を開始した。88年に現在の「ニチハ株式会社」に変更し、ブランドを統一したのち、翌年名証2部に上場、96年東証、名証1部に上場している。
同社の製品は、外壁材において800種類以上のラインナップで、21年1-3月期時点、窯業系サイディング市場の55.7%のシェアを誇る。21年4-9月期売上高構成比は、外装材事業92.7%、その他7.3%であった。外装材事業売上の内訳は、国内79.0%(窯業系外装材70.9%、金属系外装材8.1%)、米国(窯業系)13.7%となっている。また同期間の国別の売上高構成比(調整額除く)は、国内87.6%、米国10.0%、中国2.4%であった。
現在、主力製品のマーケットである国内新設住宅着工戸数の需要は底堅く、戸建て住宅が堅調に推移するなか、同社は国内で、高付加価値商品の拡販でシェアを伸ばし、米国事業でも2ケタ増収と、好調に推移した。後半は、ウッドショックによる工事遅延や、資材・エネルギー価格の高騰から、先行き不透明として、前回予想を据え置いている。
同社は24年3月期までの新中期計画で、5つの課題(①生産能力増強、②海外市場開拓、③非住宅市場開拓、④金属事業拡大、⑤環境対応)に取り組む。①シェアアップと新市場開拓を目指し、チャンスを逃さぬよう余力あるフレキシブルな生産体制を構築する。(日・米合計で2割の生産能力増強)②米市場のニーズに合うタイムリーな製品供給と、中国・ロシア・オーストラリア・韓国などの販売拡大、欧州市場での販路開拓をめざす。③以前より開発された独自の新工法とともに、施工現場で求められる工期短縮や、環境性能を生かした非住宅市場の開拓。④リフォーム市場のストックビジネスとともに、低層倉庫・工場・店舗向けの販売強化。鉄骨造1時間耐火構造への対応をはじめ、新商品開発。⑤木材チップ使用によるCO2の固定化と、端材のリサイクルシステムの構築を目指す。
ウッドショックが世界で起きる中、世界の「建物の壁材専業メーカー」をめざす同社に注目したい。
(戸谷 慈伸)
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