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リンナイ (2020年7月版)
2020年3月期
資本金(連結) |
6,459百万円 |
自己資本比率 |
70.1% |
従業員数(連結) |
10,451人 |
連結事業構成 |
【連結事業】給湯機器58、厨房機器25、空調機器6、業用機器2、他9【海外】49(2020.3) |
株式上場 |
東証1部,名証1部 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
6/30終値 |
21/3期(予) |
予想 |
(連)20/3 |
実績 |
21/3期(予) |
予想 |
|
|
9,000 |
ー |
ー |
6,141 |
1.47 |
110.0 |
1.22% |
9,690 |
6,100 |
※1株純利益(予想)・1株純資産(実績)・1株配当金(予想)の各数値は円単位。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略
〔リンナイは、21年3月期予想1株利益は未発表により非表示、1株純資産は20年3月期実績〕
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展望
- つないだ情熱で次の100年を目指す
- 給湯・厨房機器など熱エネルギー機器のトップメーカーである同社は、1920年に内藤秀次郎氏と林兼吉氏による「林内商会」が創業。3年後、テーブルコンロ、レンジ、オーブン、湯沸器などを全国のガス会社へ納入、輸出も開始。57年独シュバンク社と技術提携し、売り上げの約3分の1の特許料を支払い、赤外線ガスバーナーを製造販売した。この応用がストーブ、各種焼物器販売の起爆剤となり同社躍進のきっかけとなった。その後も順調に拡大し、71年に社名をリンナイ株式会社に変更、79年名証2部に上場、83年東証・名証1部に上場を果たした。数々の優れた製品開発で業界をリードするとともに、海外展開にも注力し、17か国に拠点、80か国以上に販売網を拡大、今年9月に創業100周年を迎える。
2020年3月期機器別売上高構成比は、給湯機器57.6%、厨房機器25.3%、空調機器5.6%、業用機器2.5%、その他9.0%であった。
新型コロナウィルスの感染拡大により、展示会中止などの営業活動が縮小したものの、買い替え需要を背景に売上高は計画未達ながら、営業利益は最終年度の数値計画を前倒しで達成した。国内では、消費税に伴う駆け込み需要や、ガス衣類乾燥機を中心とした独自商品、中高級帯のビルトインコンロが伸び、徹底した原価低減も奏功した。また海外では、一部の国や地域では踊り場に差し掛かったものの、米国ではタンクレス給湯器、中国ではインターネットを中心に給湯器の販売が伸びた模様である。
同社は、中期経営計画「G-shift 2020」で、3つのG(グローバル、ガバナンス、ジェネレーション)のシフトを推進した。グローバルな価値向上をめざし、19年4月にロゴを一新、世界に通用するブランドアピールを開始。ガバナンスでは、外部取締役・監査役を各2名設置、時代に沿う経営体制づくりを推進した。ジェネレーションは新世代へのシフトを目指し、100年培われた伝統を継承しつつ常識打破を目指している。「健康と暮らし」「熱と暮らし」をテーマに、ガスだけではなく電機の良さをミックスした商品にも傾注している。
品質を常に意識し、先人からつないだ情熱を次の100年へとチャレンジを続ける同社に注目したい。
(戸谷 慈伸)
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