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ブラザー工業(株) (2020年3月版)
2019年3月期
資本金(連結) |
19,209百万円 |
自己資本比率 |
59.9% |
従業員数(連結) |
37,769人 |
連結事業構成 |
【連結事業】プリンティング等59(13)、パーソナル&ホーム7(9)、マシナリー15(9)、NW&コンテンツ7(4)、ドミノ他12(5)【海外】82(2019.3) |
株式上場 |
東証1部,名証1部 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
2/28終値 |
20/3期(予) |
予想 |
(連)19/3 |
実績 |
20/3期(予) |
予想 |
|
|
1,923 |
171.3 |
11.2 |
1,635 |
1.18 |
60.0 |
3.12% |
2,364 |
1,517 |
※1株純利益(予想)・1株純資産(実績)・1株配当金(予想)の各数値は円単位。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略
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展望
- At Your Side の精神
- 同社は、1908年ミシンの修理・部品製造の「安井ミシン商会」が始まり。「日本ミシン製造」を創業、28年「麦わら帽子製造用環縫ミシン」を製造時に、兄弟協力による製造から商標を「ブラザー」としたのが同社の所以である。その後、国産初の家庭用ミシンを製造、独自開発と蓄積した技術を駆使し、事業の多角化により、新市場開拓とともに今日に至っている。
19/4-12期事業部門別売上収益構成比(調整額除く)は、プリンティング・アンド・ソューションズ(以下P&S)60.3%、パーソナル・アンド・ホーム(以下P&H)6.4%、マシナリー11.7%、ネットワーク・アンド・コンテンツ7.6%(以下N&C)、ドミノ10.4%、その他3.6%。18年度地域別売上収益構成比は、米州30.5%、欧州26.4%、アジア他24.9%、日本18.2%であった。
P&Sは、個人や少人数のワークスタイルに対応した熱転写ファクスや、レーザー小型複合機が中心の通信・プリンティング機器と、「ピータッチ」ブランドのラベルライター、プリンターの電子文具があり、同社の主力事業。
P&Hでは、家庭用ミシンから刺繍用、カッティングマシン等を、マシナリーは、工業用ミシン、ガーメントプリンター、工作機械、減速機、歯車などをメーカー向けに製造している。N&Cは、通信カラオケ、店舗運営とコンテンツサービスを、ドミノは、15年に英国ドミノプリンティングサイエンスを子会社化し、コーディング・マーキング機器、デジタル印刷機などの製造・販売を行っている。
昨年、同社は中期戦略を策定。4つの優先事項(①プリンティング領域での勝ち残り②マシナリー・FA領域の成長加速③産業用印刷領域の成長基盤構築④スピード・コスト競争力のある事業運営基盤の構築)を中心とした改革を推進中である。
現在、新興国向けのインクジェットプリンターモデルが好調に推移、大容量モデルやトナー継ぎ足し型モデルが拡大しているうえ、トナーの純正率も品質への安心から急速に伸びている模様。また、買収したドミノブランドの販売力とサービス力を最大限に活用し、産業用印刷拡販を目指す。
“At Your Side” の精神で新しい価値の創造を目指す同社に注目したい。
(戸谷 慈伸)
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