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スズケン (2019年4月版)
2018年3月期
資本金(連結) |
13,546百万円 |
自己資本比率 |
34.5% |
従業員数(連結) |
15,819人 |
連結事業構成 |
【連結事業】医薬品卸売93(1)、医薬品製造1(2)、保険薬局5(3)、医療関連サービス等1(2)(2018.3) |
株式上場 |
東証1部,名証1部 |
売買単位 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
(株) |
3/29終値 |
19/3期(予) |
予想 |
(連)18/3 |
実績 |
19/3期(予) |
予想 |
100 |
6,410 |
280.9 |
22.8 |
4,285 |
1.50 |
69.0 |
1.08% |
※1株純利益(予想)・1株純資産(実績)・1株配当金(予想)の各数値は円単位。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略
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展望
- 健康創造企業を目指す
- 1932年鈴木謙三氏が個人商店として名古屋市東区で創業、53年に前身の㈱三和化学研究所を設立、卸売業ながらメーカー部門を持つ医薬品製造を開始。64年社名をスズケンに変更、全国初の医薬品総合商社として75年に医療機器製造を始め、84年に診断薬分野へと参入した。その後、メーカー物流受託、保険薬局、介護、希少疾病領域の総合支援へと事業領域を拡大した。東京進出を皮切りに74年医薬品卸としては初の海外(シンガポール)進出し、06年日本全国47都道府県に営業拠点を設置、08年中国、16年韓国へ進出している。
同社の18年4~12月期の事業別売上高比率(カッコ内、事業間取引消去前営業利益比率)で医薬品卸売91.0%(82.3%)、医薬品製造2.1%(5.7%)、保険薬局4.2%(6.0%)、医療関連サービス等2.7%(6.0%)、となっている。
同社の強みは、「お得意さまに学ぶ」の創業以来の精神から、表面化していない、気付いていないニーズに仮説を立てて提案していくPDCAサイクル(Plan=プラン・計画、Do=ドゥ・実行、Check=チェック・評価、Act=アクト・改善)を続ける営業体制である。中期成長戦略「One Suzuken2019」では、4つのビジョン①ナンバーワン「顧客信頼度最大化への挑戦」、②オンリーワン「唯一無二のビジネスモデル」、③ワングループ「共通の基盤、共通の価値観」、④ワンポイント・インプルーブメント「生産性向上による販管費率の改善」を掲げ、得意先のニーズの追求、他企業との協業による新たな価値の創造、グループ一体での生産性、企業価値向上を目指している。
中期計画実現に向け、新薬剤管理システム「キュービックス」を全国の地域中核病院に導入を推進、同時にGDP(医薬品輸送・保管過程における品質管理基準)に準拠した品質水準と、効率的医薬品共同配送の実現のため、子会社によるメディカルターミナルを昨年10月より稼働。アメリソースバーゲンの子会社との再生医療等製品分野での協業で合意している。
同社は、連結配当性向30%を目処に配当を実施。同時に、20年3月期まで年間平均総還元性向80%以上を目処とした自社株の取得で企業価値と資本効率の向上を目指している。事業領域を「健康創造」と定め、長期的に拡大をめざす同社に注目したい。
(戸谷 慈伸)
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