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MARUWA (2019年2月版)

【5344】MARUWA

本社所在地 〒488-0044 愛知県尾張旭市南本地ケ原町3−83
設立 1973年4月5日
ホームページ https://www.maruwa-g.com/index.html

2018年3月期

資本金(連結) 8,646百万円
自己資本比率 83.7%
従業員数(連結) 1,863人
連結事業構成 【連結事業】セラミック部品76(32)、照明機器24(9)【海外】52(2018.3)
株式上場 東証1部,名証1部
売買単位 株価 一株益(連) PER(連) 一株純資産 PBR(連) 一株配当 配当利回
(株) 1/31終値 19/3期(予) 予想 (連)18/3 実績 19/3期(予) 予想
100 6,360 529.8 12.0 3,966 1.60 48.0 0.75%

※1株純利益(予想)・1株純資産(実績)・1株配当金(予想)の各数値は円単位。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略
1株純利益(赤字&未発表は非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表は非表示)は2019年1月31日時点の会社予想

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展望

セラミック基板で世界シェアトップ
 MARUWAは、日本六古窯の一つ瀬戸市の陶芸家の家系から始まり、戦後間もない1946年に陶磁器の製造販売を目的として設立された丸和合資会社が前身。高度成長期の1960年、需要が拡大しつつあった電子部品(通信機器向け特殊磁器、固定抵抗器用セラミック)分野へ進出、1973年には通信機器向け特殊磁器の生産をメインとした株式会社丸和セラミックを設立。翌年、チップ抵抗器用セラミック基板の生産をスタートし、85年に輸出を開始しており、現在は世界有数のセラミック部品メーカーとしてグローバル展開している。

 ファインセラミック製品は、基本的に陶磁器と同様のプロセスで製造されるが、その材料は金属や樹脂に比べて加工が難しい。代々の陶工時代から承継された陶磁器の技術を活かし、均質性や厳しい精度が必要な電子機器向けに、安定した品質の製品を量産する技術を同社は確立、セラミック基板では世界トップのシェア(同社調べ)を誇っている。

 同社の製品は、直接目に触れることはないが、小型化・多機能化が進む電子製品に不可欠といえる。セラミックの持つ特性に、金属に匹敵する高い放熱性能を実現している。小型化、多機能化に対応、独自技術に基板を多層化する技術を加え、機器の進化に寄与し、EMC対策部品(=電磁波障害環境で、機器を正常に動作させる部品)でノイズ除去に貢献している。通信から動画などの大容量データ通信への進化により、容量データを高速で伝送する光通信の分野でも、放熱性に優れた同社の製品が活躍中である。

 同社の事業分野はセラミック部品事業と照明機器事業になっており、セラミック部品事業はセラミック部門、電子部品・デバイス部門、石英部門で構成されている。19年3月期の会社予想の売上高は403億円(前期比4.6%増)、営業利益は98億円(同6.8%増)になっており、差別化した製品が堅調に推移することが見込まれている。18年4~9月期の事業分野別売上高構成比(調整額除く、カッコ内は営業利益ベース)は、セラミック部品事業80.5%(95.1%)、照明機器事業19.5%(4.9%)になっている。

 同社は半導体製造装置市場やパワー半導体モジュール市場などを成長分野と位置づけており、18年10月にはブリヂストンの高純度炭化ケイ素ファインセラミックス部材事業を譲り受け、一段と優位性を高める方針だ。世界的高シェア製品を保有する同社に注目したい。


(北川 彰男)

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