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キムラレポート (2016年4月版)
2015年3月期
資本金(連結) |
19,209百万円 |
自己資本比率 |
61.7% |
従業員数(連結) |
34,988人 |
連結事業構成 |
【連結事業】情報通信機器67(8)、家庭用ミシン7(10)、工業用ミシン・工作機械14(16)、通信カラオケ7(-2)、工業用部品他5(4)【海外】82(2015.3) |
株式上場 |
東証1部,名証1部 |
売買単位 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
(株) |
3/31終値 |
16/3期(予) |
予想 |
(連)15/3 |
実績 |
16/3期(予) |
予想 |
100 |
1,294 |
107.9 |
12.0 |
1,349 |
0.96 |
36.0 |
2.78% |
※1株益は16/3期予想、1株純資産は15/3期実績、1株配当金は16/3期予想、各数値は円単位。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略
1株純利益(赤字&未発表は非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表は非表示)は2016年3月31日時点の会社予想
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展望
- 多角化と海外事業の拡大推進
- 世界で40以上の国と地域に生産拠点や販売・サービス拠点を持つグローバル企業。2015年3月期の事業別売上高構成比はプリンティング・アンド・ソリューションズ(以下のカッコ内は主要製品など。プリンター、複合機、電子文具、ファクス、スキャナー)67・1%、パーソナル・アンド・ホーム(家庭用ミシン)7・3%、マシナリー・アンド・ソリューション(工業用ミシン、産業機器)14・2%、ネットワーク・アンド・コンテンツ(業務用通信カラオケ、コンテンツサービス)6・9%、工業用部品(減速機、歯車)2・5%、その他2・1%。同期の市場別売上高構成比は米州32・9%、欧州24・7%、アジア他24・3%、日本18・1%。
今年3月2日に16年度から18年度までを対象としたブラザーグループ新中期戦略「CS B2018」を発表しており、「変革への挑戦」をテーマに構造改革にチャレンジするとしている。18年度業績目標(カッコ内の15年度予想も含めて国際財務報告基準・IFRS適用の数値)は売上収益7500億円(6854億円)、営業利益600億円(同465億円)、営業利益率8・0%(同6・8%)。
モバイル端末の普及に伴い印刷機会の減少が進み、プリンティング市場の成熟化の進展が予想されている。同社は通信・プリンティング機器やN&C事業の大幅な売上高の増加は見込めないことから、効率化の徹底で収益力の向上に結び付けることを目指している。今後は産業用領域の強化に取り組み、産業用印刷領域、ファクトリーオートメーション領域、ソリューション領域へとつながる成長領域事業(P&H・ドミノ・マシナリーの各事業、電子文具)への投資を一層、拡大する方針だ。
同社は昨年、約1900億円で英国の産業用印刷機メーカーのドミノ・プリンティング・サイエンシズを買収している。ドミノ事業を次世代の成長の柱としてシナジーを最大化するとしており、今後、5年間で売上高の年平均成長率9%の実現を目指している。ドミノの販売力強化とブラザーの技術力の連携でビジネスを拡大し、コーディング・マーキング事業やデジタル印刷領域の分野を大幅に伸ばすことを計画している。今後の株主還元は原則として連結配当性向30%を目安に安定的な配当を実施する方針だ。多角化と海外事業の拡大を推進している同社に注目したい。
(北川 彰男)
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