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キムラレポート (2015年3月版)
2014年3月期
資本金(単独) |
18,000百万円 |
株主資本比率 |
60.7% |
従業員数(単独) |
3,290人 |
連結事業構成 |
【連結事業】NC施盤25、マシニングセンタ48、複合加工機23、NC研削盤2、他2【海外】63(2014.3) |
株式上場 |
東証1部,名証1部 |
売買単位 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
(株) |
2/27終値 |
15/3期(予) |
予想 |
(連)14/3期 |
実績 |
15/3期(予) |
予想 |
1,000 |
1,153 |
63.4 |
18.2 |
677 |
1.70 |
13.0 |
1.13% |
※1株益は15/3期予想、1株純資産は14/3期実績、1株配当金は15/3期予想、各数値は円単位。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略
1株純利益(赤字・未発表非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表非表示)は15年2月27日時点の会社予想
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展望
- 設備投資の国内回帰は追い風
- 工作機械大手。2014年4~12月期の製品別連結売上高構成比はNC旋盤24.3%、マシニングセンタ46.9%、複合加工機24.5%、NC研削盤2.2%、その他2.1%。同期の海外売上高比率65.5%(内訳、米州29.6%、欧州16.4%、アジア&パシフィック19.5%)。円安の追い風などの要因で輸出企業の国内回帰が続いており、老朽化設備の更新需要などで工作機械の国内受注は高水準になっている。外需も米国を中心に堅調な予想であり、同社の業績も伸びる見通しだ。
工作機械とは主に金属の不要な部分を削り取って所要の形状に作り上げる機械のことをいう。一般的には「機械を作る機械」とも言われており、設備投資の状況で同社の業績は多大な影響を受けることになる。設備投資は世界景気やドル円相場の動向で大きく変動する傾向にある。設備投資の国内回帰継続には円安基調の定着が必須事項になることから、今後のドル円相場について推察したい。
ドル円相場の主な変動要因は①日米の金利差、②日米の貿易収支、③米国の政策スタンス、以上の3点になると解釈している。ドル円相場の歴史は一貫して円高基調であった。この根底には巨額の対米貿易黒字の問題があり、1983年~2013年の対米貿易黒字(暦年)の平均値は約6兆2600億円であることから、円相場は対米貿易黒字の水準が米国の許容範囲であるかどうかがポイントになると思われる。86年以降の同黒字額のピークは06年の9兆円になっている。14年1~9月では約5.8兆円になっているが、米国経済は好調であり、現状のドル円相場は許容範囲であろう。
次に日米の金利差は今後、拡大する見通しだ。米国の10年国債流通利回り(年平均ベース)が高かったのは1798年、1814年、1861年、1920年、1981年になっており、やや変則だが60年周期の金利の超長期循環の傾向がうかがわれる。米国の10年国債利回りは12年7月の1・39%で大底を付けた可能性が高く、今後は金利が上昇して日米の金利差は拡大する方向にあると思われる。
以上の観点から円安基調は定着し、設備投資の国内回帰が進み、同社の業績には追い風になると予想している。
(北川 彰男)
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