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名南M&A株式会社 (2024年11月版)
2024年3月期
資本金(連結) |
310百万円 |
自己資本比率 |
85.34% |
従業員数(連結) |
【単独】64人名 |
連結事業構成 |
【単独事業】M&A仲介100(2023.9) |
株式上場 |
名証メイン |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
年初来高値 |
年初来安値 |
10/31終値 |
24/9期(予) |
予想 |
(連)23/9 |
実績 |
24/9期(予) |
予想 |
|
|
878 |
120.2 |
7.3 |
489 |
1.79 |
19.0 |
2.16% |
920 |
685 |
※1株益、1株純資産、1株配当金は円単位。各表示未満は4捨5入。(連)連結決算、(予)予想の略
※1株純利益(赤字&未発表・非表示)、1株配当金(通期配当金額、未発表・非表示)は、2024年10月31日時点の会社予想。
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展望
- 中堅中小企業経営を支える
- 名古屋市に本社を置く同社は、中堅中小企業を対象としたM&Aコンサルティング会社。1966年税理士事務所を前身として、84年(株)名南経営コンサルタンツ(現:(株)名南経営コンサルティング)を設立。2001年M&Aコンサルティングを手掛ける企業情報部を立ち上げ、14年分社化して設立された。19年名証セントレックスに上場後、現在は名証メイン市場となりIPO(新規株式公開)やVC(ベンチャーキャピタル)などの関連事業も展開している。
M&Aとは、ある会社が他の会社を買収する意味で、第三者に会社や事業を引き継ぐだけでなく、企業の成長や生産性向上を目的とする手段としても活用される。M&A取引とは、譲渡側の事業継承や不採算の事業整理、経営再建などの問題や、譲受側の経営承継や事業規模拡大、市場開拓などの問題を解決することで、譲渡側の事業の集中や企業の存続、譲受側の規模拡大や新規事業創出に対応することが主な業務となる。同社は双方に対して、個別相談、相手企業の探索や交渉のサポートなど、様々なコンサルティングサービスを展開している。
同社のM&A成約件数と新規受託件数は、上場時から堅調に推移しており、24年第3四半期では成約68件、受託108件と安定した実績を積み上げている。同社は、金融機関や会計事務所などの提携先顧客が持つ潜在的な事業承継ニーズを拾い上げ、勉強会などでM&Aニーズの発掘や、啓蒙活動中心に取り組む。また22年には、東海地方初のJ-Adviser(東京証券取引所の委託業務で、上場又は廃止に関する基準や上場適格性要件の調査など)の資格を受託しており、TOKYO PRO Marketへ上場をめざす企業へのアドバイスも行う。このほかにも、スタートアップ企業へのファンドを通じた出資や、企業の成長に合わせたコンサルティングへと営業活動を拡大し、今期はコンサルタントも10名増員している。
近年の事業承継は、血縁関係によらない内部昇格や、第三者が承継するM&Aの割合が年々増加しており、コロナ禍以後は国の支援も強化されている。同社は、金融機関、会計事務所などとの連携強化によって、成約件数の増加を見込んでおり、東海4県では、殆どの地銀・信金と提携するとともに、拠点開設で全国的に活動エリアの拡大を推進している。
M&Aコンサルティングを柱に、ベンチャーキャピタルや上場支援事業で総合コンサルティング企業をめざす同社に注目したい。
(戸谷慈伸)
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