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イビデン (2019年10月版)
2019年3月期
資本金(連結) |
64,152百万円 |
自己資本比率 |
64.0% |
従業員数(連結) |
14,489人 |
連結事業構成 |
【連結事業】電子40(2)、セラミック35(3)、建設2(12)、他23(5)【海外】68(2019.3) |
株式上場 |
東証1部,名証1部 |
売買単位 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
(株) |
9/30終値 |
20/3期(予) |
予想 |
(連)19/3 |
実績 |
20/3期(予) |
予想 |
100 |
2,175 |
50.1 |
43.4 |
1,939 |
1.12 |
35.0 |
1.61% |
※1株純利益(予想)・1株純資産(実績)・1株配当金(予想)の各数値は円単位。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略
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展望
- 持続的成長への取組みを強化
- 岐阜県大垣市に本社を置く同社は、1912年(大正元年)揖斐川電力株式会社として設立。同社の主力事業は、100年の歴史とともに変遷を繰り返してきた。
電力事業とともにカーバイドの生産を始め、60年代にはメラニン化粧板、70年代にプリント配線基板、90年代にパソコンのプラスチックICパッケージ、00年代には自動車向けディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)を開発。現在は、電子関連とDPFが主力事業となり、パッケージ基板は50%、DPFは60%の世界シェアを誇っている(会社調べ)。
19年3月期は、売上高2,911億円、経常利益126億円、親会社株主に帰属する当期純利益33億円(億円以下省略)。19年4―6月期部門別売上高構成比(調整額除く)は、電子39.1%、セラミック38.7%、建設・その他22.2%であった。今期はパソコン・スマ―トフォン市場減速の中、データセンターのサーバー市場向けが電子事業をカバーした。欧州市場のディーゼル車比率低下により、自動車排気系向け製品は苦戦を強いられた。
同社は、新技術への取組みとして4つの開発センターを展開。「自動車機能」では、Sic―DPF、SCRハニカム担体など排気ガスの浄化、「将来モビリティ」では、1㌢以下の厚みで任意のノイズを選択的に吸音できる樹脂など、未来の乗り物を実現させる製品を開発。「先進セラミック」では、これまでの研究成果と製品を融合させる複合材料の開発をめざし、「バイオマテリアル」では有用菌発酵代謝物による高収量、高機能植物など、化学肥料や農薬の不要な新しい食や健康的空間構築を目指している。
昨年より5カ年中期経営計画、「To(トゥ) The(ザ) Next(ネクスト) Stage(ステージ)110Plan(プラン)」を実施。活動の柱として、既存事業の競争力強化、新規事業の拡大、人財育成、ESG経営の推進、の4つを掲げた。目標として22年度の売上高4,300億円、営業利益450億円(営業利益率10.5%)を目指す。今後の同社の取組みに注目したい。
(戸谷 慈伸)
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