ホーム > 証券展望・キムラレポート > 過去レポート一覧 | 2019年7月版
日本特殊陶業 (2019年7月版)
2019年3月期
資本金(連結) |
47,869百万円 |
自己資本比率 |
63.5% |
従業員数(連結) |
15,994人 |
連結事業構成 |
【連結事業】自動車関連84(17)、半導体関連4(-9)、セラミック関連10(7)、他2(-36)【海外】84(2019.3) |
株式上場 |
東証1部,名証1部 |
売買単位 |
株価 |
一株益(連) |
PER(連) |
一株純資産 |
PBR(連) |
一株配当 |
配当利回 |
(株) |
6/28終値 |
20/3期(予) |
予想 |
(連)19/3 |
実績 |
20/3期(予) |
予想 |
100 |
2,022 |
234.4 |
8.6 |
1,918 |
1.05 |
70.0 |
3.46% |
※1株純利益(予想)・1株純資産(実績)・1株配当金(予想)の各数値は円単位。各表示未満は4捨5入。 (連)・連結決算、(予)・予想の略
PAGE TOP
展望
- “真価”の提供を目指す
- 1936年(昭和11年)日本ガイシより分離独立、創業した同社は、世界21カ国に進出、海外拠点45、国内拠点34を有する総合セラッミクスメーカー。スパークプラグでは世界1位、排ガスセンサでも世界シェアトップクラスを誇る。
19年3月期事業部門別売上高構成比は、自動車関連83.9%(プラグ50.4%、センサ33.5%)、セラミックス関連13.6%(半導体4.0%、セラミック9.6%)、その他2.5%であった。自動車は欧米や中国での減速を他でカバーし堅調に推移、アジア各国で補修部品が好調であった。半導体は現在、不採算製品の撤退と人員等合理化を推進中で、セラミックは工作機械向けが堅調で推移した。
同社は来年に向け4つの定性目標を再定義し、全てのステークホルダーに対し“真価の提供を宣言している。1.「ものづくり企業」オンリーワンのコア技術、総員参加と生産・技術革新が生む最適品質、真価を届ける圧倒的№1企業。2.「高収益企業」グローバルな生産・販売ネットワーク、変化に対応できる迅速、柔軟な事業展開、戦略的投資による持続的成長。3.「発展的企業」価値を向上させるコーポレートガバナンス体制、ステークホルダーとの積極的な対話と世界の人々への貢献、社会の発展に繋がる事業。4.「人“財”企業」多様な人材がさらに輝くフェアな企業風土、自律、挑戦、飛躍できる仕組み、高いプロ意識と愛社精神。
今後同社は主に「環境・エネルギー」、「医療」、「次世代自動車」の3分野を中心に研究開発投資を続ける。固体酸化物形燃料電池の開発を森村グループ4社による合弁で12月から開始、全固体電池は来年にも民生用小規模市場参入を目指す。今年度中に、高性能キャパシタ向けセラミックPKGの少量上市も予定している。医療では酸素濃縮装置をはじめ酸素関連製品に注力、将来的にはメディカル事業全体を同社主力事業に育てたい方針。次世代自動車部門ではライティングビジネス、水素漏れ検知センサなどの研究開発に注力し、かつ通信分野も視野に入れてゆく。
世界的な環境規制の波の中、既存事業の収益基盤固めをしながら未来を見据える同社に注目したい。
(戸谷 慈伸)
COPYRIGHT © KIMURA SECURITIES CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED.